太陽光発電アドバイザーへのインタビュー

太陽光発電アドバイザーにインタビュー

駅の改札口を降りると日本海からのひんやりとした海風と白山連峰の山並みが広がる石川県野々市市。今回は野々市市に本店を構え、太陽光発電アドバイザー試験に企業をあげて取り組む家電製品専門店「100満ボルト」ブランドを展開する株式会社サンキューの谷口哲一氏(太陽光発電アドバイザー)に話を聞いた。

お客様の利益となる情報を絶えず伝えていきたい。


-まずは株式会社サンキューについて教えてください。

我が社は福井市に本社を構える家電量販店で全国に46店舗(平成25年3月現在)を構えており、家電製品の販売はもちろん、現在は太陽光発電パネルの販売もしています。

-なぜ家電製品専門店で太陽光発電パネルの販売を?

きっかけは7年前のオール電化ブームでした。当時は、オール電化についてみんなよく知らない状況で、お客様もまだオール電化といってもよく分からない状態でした。
うちの会社のでは、『現場で判断できない時は、「自分がお客様であったらどうするか」で判断しなさい』という教育をしています。これは、何も「これだけ安くしてほしいだろうな」ということではなく、「お客様はこのような“価値”がほしいだろうな」ということなのです。値段を下げるだけでは、価格競争の悪循環になるだけですから。だから、うちの社員は「お客様にメリットとなる情報を絶えず伝えていきたい」とか「困っていることを出来る限りサポートしたい」と考えています。そのような考えが社員に浸透していますから、オール電化の延長線上で、お客様に価値を提供する意味で、キッチンや給湯器、リフォームまで考えるようになりました。
そのような経緯で、太陽光発電パネルの販売をまずは九州の店舗で手掛けました。そこで、お客様からお褒めのお言葉を多くいただき、本店のある金沢から北陸へ、そして全国へと展開していくことになりました。しっかりとした技術も信頼の証になりますので、金沢本店の隣に、各メーカーのID研修が受けられるような場所を全国で初めてうちが作りました。そこでは、様々な模擬屋根や様々なパワーコンディショナーなどでどのメーカーにも対応できるように、日々技術を鍛錬しています。時には、お客様の施工に対する不安を解消していただくために、実際に研修場を見てもらったりもしています。お客様からは「ここまでやっていれば安心して買えます」といった言葉いただいています。

「資格」を持っていることで正しいことが伝えられますよね。


-なぜ企業として太陽光発電アドバイザーを取り組むことになられたのですか?

きっかけは、ある部下からの提案でした。私はここに来る前京都の店舗の責任者を任されていたのですが、1回目の試験を受けて、合格した部下が私に試験のことを教えてくれました。試験のことは知っていたのですが、私自身、第1回は受けませんでした。第2回が半年後にあると聞いて、このような試験があることを全国の店舗に伝え、私も受験しました。資格って持つことで正しいことが伝えられて、お客様にとって本当のジャッジができると思っています。その考えはうちの会社の考え方にも通じるところもあると思いました。
うちの会社では、会社が指定する資格を取得すると人事評価に反映される仕組みになっていて、現在は、家電製品アドバイザー、家電製品エンジニア、フォトマスター検定、そして太陽光発電アドバイザーが会社の指定資格になっています。会社としても最低でも店舗に1名の太陽光発電アドバイザーが在籍するように取り組んでいるところです。

-太陽光発電アドバイザーを取得した社員の反応はどうですか。

今年2月に金沢直江店がオープンしたのですが、そのオープンチラシに太陽光発電アドバイザーが在籍していることを写真付きで掲載しました。うちの会社で太陽光発電アドバイザーを取得した社員は、うちで作ったバッジをつけているのですが、広告を見て来店されたお客様が「君は太陽光発電アドバイザーか?太陽光の詳しい話を聞きたいのだけど、教えてくれないか」と駆け寄ってきてくれたんです。その時は本当にうれしかったですね。その人がちゃんとした人なのか証として、太陽光発電アドバイザー資格を活用しています。だから、太陽光発電アドバイザーが在籍している店舗では、太陽光発電パネルのコーナーに太陽光発電アドバイザーを顔写真付きで、掲示していますし、チラシ広告を打つ際も、掲載するようにしています。

資格取得で提案力向上。


-谷口さんが試験勉強で苦労した点はどこですか。

やっぱり法律が苦労しましたね。実は私、1回試験に落ちているので、2回受験しました。1回目は、公式テキストのみで勉強して、(合格基準点まで3点以内の)Aランクで不合格でした。太陽光発電アドバイザー試験のとりまとめをしている人間であるので、次は落ちるわけにもいかないと思い、(予備校から発売されている)DVD教材で学習しました。やはり現場でのことは何となくわかりますし、うちの会社オリジナルで行っていることが、他の企業様とは違うということもわかりました。なので、お客様に唐突にそのことに質問された際には、予め理由が分かっているので、説明も出来ますし、そこがうちのオリジナリティといったところでしょう。法律だけは大変でしたが、ただお客様をまもるためには、そこを知らないとダメ。そして、もしトラブルになった時も、「こういう法律でお客様は守られていますから、安心してください」などと自信を持って伝えられるようになりました。明らかに提案力の向上につながっているかと思います。

人を救うことが出来るかもしれない。


-最後に今後太陽光発電アドバイザーを目指す方にメッセージをお願いします。

太陽光発電は国策のひとつになっていますし、再生可能エネルギーのメインになると思うんです。そして、太陽光発電は10年、20年、30年と人生に必ずプラスになると思います。私は、友人にも太陽光発電に関して自信を持って説明できるようになりました。少し大げさかもしれませんが、人を救うことが出来るとも思っています。そして、資格取得が人と人とのコミュニケーションツールになるかもしれないと思います。これから目指す方も是非、資格取得に向けて頑張ってください。