太陽光発電アドバイザーへのインタビュー

太陽光発電アドバイザーにインタビュー


4回目を迎える太陽光発電アドバイザー合格者インタビュー。今回は太陽光発電システムの遠隔モニタリングサービス、再エネ普及に向けて発電事業を営む、株式会社NTTスマイルエナジーに勤務する岩谷直樹さん(太陽光発電アドバイザー、再生可能エネルギーアドバイザー)に話を伺いました。



太陽光業界を構成する情報を体系的に把握することが必要急務であった

-太陽光発電アドバイザー試験を受験しようと思ったきっかけを教えてください。

着任した現職場の中で、太陽光発電事業の普及拡大などに向けた事業開発を手掛けるというミッションであり、必要急務で体得すべき知識・スキルでした。元々、情報通信事業、コンサルティングを行う事業運営を行なっていたため、太陽光発電に関わる専門知識を持ち合わせていなかったためです。
太陽光発電をはじめとした再エネ事業ドメインを担う現職において、自社サービス、他社サービスの内容だけではなく、業界全体のトレンド情報、太陽光発電システムのサプライチェーンとして必要なこと、また国策・制度などを体系的に把握したいと思いたどり着いたのが「太陽光発電アドバイザー資格」でした。

-元々、太陽光発電事業を行いたいと思っていましたか?

元々は情報通信・デジタル技術を活用した価値創造といった事業開発を行うことに関心が強く、太陽光に絞った領域での考えはありませんでした。ただ今思うと、東日本大震災・フィリピンのヨランダ(台風被災)などのボランティア経験、身の回りの小さな一歩からの貢献ということで省エネ知識の体得に向けたeco検定の取得など、何かしら環境問題などには関心があったのだと思います。
資格取得に向けた勉強や業務の中で、国際的な時流であるSDGsやパリ協定、サスティナブルなクリーンエネルギー社会の構築、地球温暖化の抑止のためにも、太陽光発電は非常に重要で、今では普及推進することには大義があり、非常にやりがいがあるということを強く感じています。


-実際に試験の学習はどのようにしましたか?

教材としては「公式テキスト」「問題集」を活用しました。まず教科書を一読し、問題集を解くというオーソドックスなもので、間違ったところは教科書を読み返す+説明文を書き起こすということを行いました。また実物を見ないと体の中に情報が浸透しにくいことからも、発電設備の見学を行うなど可能な限り、リアルな情報として体得できるように心掛けました。

-公式テキストで学習をされましたが、学習してみていかがでしたか。

再生可能エネルギーに関わる意義、市場動向、太陽光発電の仕組み、システムの導入、施工、設置、安全管理の知識までを体系立てられているため、全体感を把握した上で実践的な知識を得ることができ、非常に分かり易かったです。太陽光発電事業には多くのプレイヤーが関わるので、全体構成を踏まえた上で各役割を全うすること、抜け漏れに気付くことができるなど、業務においても非常に役立っています。

-現在の仕事内容を教えてください。

私の勤務するNTTスマイルエナジーは「通信・制御技術を用いて、エネルギーを持続可能でインタラクティブなものへと変革します。そのことによって、世界中の人々が、笑顔で安心して暮らせるより良い社会をつくりあげていくこと」を目指しています。
その中でも、私は新規事業開発を担っており、再生可能エネルギーの更なる普及、広義の意味でのエネルギーを計測・活用をした持続可能な社会をビジネスの力で生み出すことに挑んでいるところです。
自治体向けに学校をはじめとした公共施設の屋根貸しモデル、個人宅の屋根貸しPPAモデルなどを皮切りに、様々なテクノロジーの開発・活用、パートナー企業のサービスと連携しながら事業開発に取り組んでいます。


太陽光業界を構成する情報を体系的に把握することが必要急務であった

ニュースや新聞で環境・エネルギー問題、再エネについて聞かない日はないくらいに社会的にも重要視されている領域です。特に気候変動枠組条約に加盟する全196カ国により脱炭素社会へのコミットが合意されたパリ協定、地球温暖化をはじめとした環境問題の解消、エネルギー改革が進んでいます。
その中でも、太陽光発電は既に世界で最も安価なエネルギーになっており、持続可能な発電方式であることから日本中にもっと普及させていくべきだと考えます。自画自賛のようで恐縮ですが、弊社には再エネ・太陽光発電普及に向けた素晴らしい仲間、パートナー企業様がいます。再エネ普及には仲間づくりが非常に大切であるとも思います。太陽光発電だけでなく地域特性を活かした再エネの導入もあるので、風力、水力、バイオマスに地熱など、様々な分野での技術革新、連携が進み、再エネが更に普及することを願っています。

-最後にこれから太陽光発電アドバイザーを目指す方に一言お願いします。

太陽光発電、再エネの有識者の活躍は今後益々拡がり、求められる知識、スキルになってくると思います。今までの単純な発電ビジネスの知識だけでなく、今後はオフグリッドゼロエミッションに関わる非化石環境価値、出力制御などを踏まえた蓄電池・VPPによるP2P取引、土地を最大限活用する農地とのソーラーシェアリングなど、ベースの知識に+αの要素が加わってきています。
また太陽光発電・再エネ普及には夢と使命があります。世界を魅力的に豊かにしていくことができ、次世代につなげていくことにもなります。一つの大きなマイルストーンとして置かれた2050年のパリ協定。持続可能な環境社会の実現に向けて、本アドバイザーの知識は非常に重要になると思いますので、オススメの資格です。

-ありがとうございました。